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食の対価

表題は誤字ではなく、食の退化は食の対価によって生まれたって言う、まあ一つの語呂合わせです。

セミナーの講演会とかネットのメール問い合わせ等で、結構多い消費者からの質問や意見にこんなのが有ります。

「近清さんのお漬物は、近くのスーパーの物の倍近くする価格で販売されています。でも高い添加物を使わないお漬物なんで、逆に原価的には安くなると思います、いい原料野菜や調味料をお使いなのでしょうが、少し無添加や老舗ブランドで高く取り過ぎでは?」

是だけを捉えると、決して間違いでは無いんです、と言うのも調味料原料原価は確かに安くなると言うのは真実です。

しかしながら漬物は調味料だけで作られる物ではなく、原料野菜の質、鮮度、それに醗酵技術や漬け込み技術、そして時間、保存環境等のファクターが揃って初めて製品化されます。

以前、学友の太郎冠者さんから質問の有った醗酵漬物の件、いい機会なのでここで説明します。

漬物と言っても色々な種類が有り、一括りには出来ないのですが、大きく分けて醗酵漬物と非醗酵漬物に分かれます。

漬物屋でさえ誤解していると言うか、解釈を間違っている場合が有るので、丁寧に説明しますと漬け物は「醗酵させる技術」よりも「醗酵させない技術」の方が難しく大事なのです。

醗酵させる技術のみなら今のような様々な、そして色とりどりの漬け物は存在せず、京漬物屋の隆盛は無かったと私は断言できます。

もう少し正しく表現すれば漬物屋に一番大事な技術は「醗酵を自由自在にコントロール出来る技術」と言った方がより正確だと思います。

この自由自在にコントロールって書きましたが、私のブログを時たま覗かれる醗酵食品関係者の方々が読めば、なんと不遜な奴って思われた事でしょう、しかしながら敢えて漬物屋はここが肝、こう書かせて頂きました。

醗酵漬け物の代表格は京都なら大原が主生産地の「茄子生しば漬」賀茂の「すぐき」全国的レベルで言えば「田舎沢庵」「ぬかづけ各種」「ひね高菜」「ひね野沢菜」等などでしょうか?

一方非醗酵漬物と言えば浅漬各種、酢漬、醤油漬、甘酢漬、奈良漬、味噌漬

酵というのは石油に依存しないエネルギー。醗酵って何?と言われて、これが醗酵ですと答えられる人はほとんどいません。

醗酵する成分は3つ。タンパク質、脂肪分、澱粉質で、この基本はどこまでいっても変化しない。

例えば牛フンや鶏フン、豚フンという動物の排泄物がある。

醗酵させると100°以上の高温になる。湯気がもうもうと立つ、これって醗酵しているの・・・?

これは醗酵ではなく、醗酵して温度が上がっていると言うのは間違いで、フンに含まれるアンモニアガスが燃えている、つまり醗酵しているのではなく、燃えているのであって燃え尽くすと温度は下がる。

一方微生物というのは40℃前後でもっとも活発に働くもので、好気性の菌ならどれも同じ。

ヨーグルトでも、納豆でも、チーズでも、天日醗酵させる梅干、室に入れるすぐきや蒸し部屋に入れるかつお節でも、全世界中、必ず40℃前後の環境でつくる。

この温度でタンパク質は分解されアミノ酸になると温度は下がってくる。

この基本はどこまでいっても変わらない。自然の法則。

こうやって世界中の醗酵食品を挙げて見ると、賢明な皆さんなら或る事に気づかれたのでは?

そうなんです、伝統的な発酵食品は基本的に温度で醗酵をコントロールする為、するが故に基礎原料、納豆なら大豆、ヨーグルトやチーズなら乳、漬け物なら野菜その物以外に他の食材や風味をつけない、塩、水程度の補助だけで製造すると言う事です。

或る意味、こういう様な本格的な醗酵過程を経て、確かな技術に裏付けられた食品は、他の素材や風味増して添加物は必要としない、と言うのが基本原則。

添加物や他の風味が必要以上に使用された物は、どこか本格的な醗酵過程をスルーしたり、確かな製造技術に欠ける、とまで言っても過言ではないように考えます。

しかしここで食の対価の問題が・・・。
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